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睡眠の質を上げる7つの習慣。忙しい人でも今日から実践できるコツ

2026.02.22

「毎日6〜7時間は寝ているのに、朝スッキリ起きられない」。そんな悩みを抱えている人は少なくありません。実は、睡眠は「時間」だけでなく「質」がものを言います。質の高い睡眠が取れていないと、集中力の低下、免疫力の低下、肌荒れ、体重増加など、あらゆる不調の引き金になります。この記事では、忙しい20〜30代の働く世代でも今日から実践できる、睡眠の質を上げる7つの習慣を紹介します。

睡眠の質が低いと、何が起きるのか

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」によると、日本人の平均睡眠時間はOECD加盟国の中で最も短く、約7時間22分です。しかし問題は時間だけではありません。同ガイドでは、睡眠の質が低い人ほど生活習慣病のリスクが高く、メンタルヘルスにも悪影響があると指摘されています。

具体的には、睡眠の質が低い状態が続くと以下のようなリスクがあります。

つまり、睡眠の質を上げることは「健康のため」だけでなく、「仕事の成果を出すため」「太りにくい体をつくるため」にも直結する、最もコスパの高い自己投資です。

睡眠の質を上げる7つの習慣

習慣1:毎日同じ時間に起きる

睡眠の質を上げるうえで最も重要なのは、実は「寝る時間」ではなく「起きる時間」を固定することです。人間の体内時計(サーカディアンリズム)は、起床時刻を基準にリセットされます。平日と休日で起床時刻が2時間以上ずれる「社会的時差ボケ(ソーシャルジェットラグ)」は、月曜朝のだるさの主な原因です。

休日に寝だめしたい気持ちはわかりますが、ズレはできるだけ1時間以内に抑えましょう。どうしても眠い場合は、起床時刻は変えずに昼寝で補うのが得策です。

習慣2:朝の光を15分浴びる

起きたらカーテンを開けて、15分以上自然光を浴びてください。太陽光を浴びることで体内時計がリセットされ、約14〜16時間後に眠気を催す「メラトニン」の分泌が始まります。朝7時に光を浴びれば、夜の21〜23時に自然と眠くなる計算です。

曇りの日でも屋外の光は室内の数倍の明るさがあるので、通勤時に少し歩くだけでも効果があります。在宅勤務の人は、朝の散歩やベランダでコーヒーを飲む時間を作ると良いでしょう。

習慣3:カフェインは14時までに

コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンクに含まれるカフェインの半減期は約5〜7時間です。つまり、15時にコーヒーを飲むと、22時になってもカフェインの半分が体内に残っています。カフェインは眠気を感じさせる「アデノシン」という物質の働きをブロックするため、寝つきが悪くなり、深い睡眠(ノンレム睡眠)が減少します。

カフェインを完全にやめる必要はありません。午前中に楽しむ分には問題ないので、14時以降はカフェインレスの飲み物(麦茶、ルイボスティー、白湯など)に切り替えましょう。

習慣4:寝る90分前に入浴する

人間の体は、深部体温(体の内部の温度)が下がるタイミングで眠気を感じます。入浴で一時的に深部体温を上げると、その後の「体温が下がる過程」で自然な眠気が訪れます。この効果が最も出やすいのが、就寝の約90分前に38〜40℃のぬるめのお湯に15分程度つかる方法です。

時間がない場合はシャワーでも構いませんが、その場合は首の後ろを重点的に温めると深部体温が上がりやすくなります。逆に、寝る直前の熱い風呂は体温が下がりきらず、寝つきを悪くするので避けてください。

習慣5:寝室の環境を整える

睡眠の質に直結する寝室の3要素は「温度」「暗さ」「静かさ」です。

要素理想の条件対策
温度室温16〜20℃、湿度50〜60%エアコンのタイマー設定、加湿器の活用
暗さできるだけ真っ暗遮光カーテン、アイマスク。待機電源のLEDも遮る
静かさ40デシベル以下(図書館レベル)耳栓、ホワイトノイズ。窓の防音対策

特に見落としがちなのが「光」です。スマホの通知ランプ、充電器のLED、デジタル時計の表示など、寝室の小さな光源は意外と睡眠を妨げます。寝室では不要な電子機器のライトをテープで覆う、またはスマホを寝室に持ち込まないのが効果的です。

習慣6:寝る1時間前からブルーライトを減らす

スマホやパソコンのディスプレイが発するブルーライト(青色光)は、メラトニンの分泌を抑制することがわかっています。寝る直前までSNSを見ていると、脳が「まだ昼間だ」と勘違いして覚醒モードが続きます。

理想は就寝1時間前からスマホを触らないことですが、現実的に難しい場合は以下の対策を取りましょう。

「スマホを見ないとやることがない」という人は、寝る前のルーティンを決めてしまうのがおすすめです。ストレッチ→読書→照明を落とす、のように行動を固定すると、体が「もう寝る時間だ」と学習します。

習慣7:昼寝を味方にする

「昼寝は夜の睡眠に悪影響」と思われがちですが、正しく取れば午後のパフォーマンスを大幅に上げつつ、夜の睡眠にも悪影響を与えません。NASAの研究では、26分間の昼寝でパイロットのパフォーマンスが34%向上し、注意力が54%改善したと報告されています。

ポイントは以下の3つです。

すぐに効果が出なくても続ける

睡眠習慣の改善は、1日で劇的な変化が出るものではありません。体内時計が新しいリズムに適応するには、一般的に2〜4週間かかると言われています。大切なのは、7つの習慣を一度にすべて取り入れようとしないことです。

まずは「起きる時間を固定する」と「カフェインを14時までにする」の2つから始めてみてください。この2つだけでも、1週間後には朝の目覚めが変わるはずです。慣れてきたら、入浴のタイミングや寝室環境の改善を少しずつ加えていきましょう。

こんな症状がある場合は受診を

生活習慣を改善しても以下のような症状が続く場合は、睡眠障害の可能性があります。自己判断せず、睡眠外来や内科を受診してください。

睡眠の問題は「気合いで解決する」ものではありません。特に睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、放置すると高血圧や心疾患のリスクを高めます。心当たりがある場合は、早めに専門医に相談してください。

まとめ

睡眠の質を上げる7つの習慣をおさらいします。

  1. 毎日同じ時間に起きる
  2. 朝の光を15分浴びる
  3. カフェインは14時までに
  4. 寝る90分前に入浴する
  5. 寝室の環境を整える(温度・暗さ・静かさ)
  6. 寝る1時間前からブルーライトを減らす
  7. 昼寝を味方にする(20分以内、15時まで)

睡眠は人生の約3分の1を占める最も基本的な健康習慣です。高い寝具や特別なサプリに頼らなくても、日々の行動を少し変えるだけで睡眠の質は確実に改善します。今夜から、まずは1つ試してみてください。