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リモートワークで体調を崩さないための5つの工夫。腰痛・眼精疲労・運動不足対策

2026.02.24

リモートワークが定着して数年。通勤のストレスからは解放されたものの、「腰が痛い」「目が疲れる」「なんとなく体がだるい」という声は増え続けています。オフィスでは意識しなくても発生していた「歩く」「階段を上る」「人と話す」という行動が、自宅勤務ではほぼゼロになるからです。この記事では、リモートワーカーが直面しやすい体の不調と、その具体的な対策を5つに整理しました。

リモートワークで起きる体の不調

日本労働安全衛生総合研究所の調査によると、在宅勤務者の約65%が「身体的な不調を感じている」と回答しています。特に多いのが以下の4つです。

不調在宅勤務者の発生率主な原因
腰痛・肩こり約58%不適切な椅子・姿勢の固定化
眼精疲労約52%画面との距離が近い・休憩不足
運動不足約47%通勤がなくなり1日の歩数が激減
メンタル不調約33%孤立感・オンオフの切り替え困難

これらの不調は独立して起きるのではなく、互いに連鎖します。運動不足で血行が悪くなり、腰痛が悪化し、痛みでストレスが溜まり、メンタルに影響するという悪循環です。

工夫1:デスク環境を整える

リモートワークの体の不調の多くは、デスク環境が原因です。ダイニングテーブルとローソファで8時間作業していれば、腰が壊れるのは時間の問題です。完璧な環境を一度に揃える必要はありませんが、以下の3つは優先的に改善してください。

椅子

最も投資すべきアイテムです。座面の高さが調整でき、ランバーサポート(腰の部分の突起)がある椅子を選びましょう。予算は2〜3万円あれば十分な品質のものが手に入ります。逆に、1万円以下の椅子は長時間の作業には向いていません。「1日8時間座るもの」と考えれば、ベッドと同じくらいの投資価値があります。

モニターの高さ

ノートパソコンの画面を覗き込む姿勢は、首と肩に大きな負担をかけます。目線の高さにモニターの上端が来るのが理想です。外部モニターを使うか、ノートPCスタンドで高さを上げ、外付けキーボードとマウスを使う方法が現実的です。

デスクの高さ

椅子に座ったとき、肘が90度に曲がる高さがデスクの適正な高さです。多くの一般的なテーブルは高さ70cmですが、身長によっては合わない場合があります。昇降式デスクは立ち作業と座り作業を切り替えられるため、腰痛対策として非常に有効です。

まず椅子を変えるだけでも効果は大きい。全部を一度に揃えるのが難しければ、椅子だけ先に買い替えてください。座る時間が最も長い以上、椅子の品質が体調に与える影響は圧倒的です。

工夫2:意識的に休憩を挟む

オフィスでは会議室への移動、同僚との雑談、コーヒーを入れに行くなど、自然に「座っている時間」が分断されていました。自宅では意識しないと3〜4時間ぶっ通しで座りっぱなしになります。

おすすめは「ポモドーロ・テクニック」の応用です。25分作業したら5分休憩。この5分間は必ず立ち上がって、トイレに行く、水を飲む、窓の外を見る、軽いストレッチをするなど、体を動かすことに充てます。

工夫3:1日30分の運動を確保する

通勤がなくなると、1日の歩数が平均3,000〜4,000歩から1,000歩以下に激減するというデータがあります。これは入院患者レベルの活動量です。

理想は毎日30分の有酸素運動ですが、いきなりジム通いを始めるのはハードルが高い。まずは以下のどれか一つから始めてみてください。

週に150分の中強度の有酸素運動(早歩き程度)が、WHOが推奨する成人の運動量です。1日30分を週5日でちょうどこの基準を満たせます。ただし、最初から完璧を目指す必要はありません。「昨日より少し多く動く」を積み重ねることが大切です。

工夫4:ブルーライトと目の疲れに対策する

リモートワーカーのモニター使用時間は1日平均8〜10時間に達します。これに加えてスマートフォンの利用時間を合わせると、1日中画面を見ていることになります。

科学的に効果が確認されている対策

効果が限定的なもの

ブルーライトカットメガネについては、2023年のコクラン共同計画(医学的エビデンスの評価機関)のレビューで「眼精疲労の軽減に関する十分なエビデンスはない」と結論づけられています。完全に無意味とは言えませんが、過度な期待は禁物です。上記の基本的な対策の方が優先度は高いです。

工夫5:仕事とプライベートの境界を作る

リモートワークでメンタルに不調を感じる人の多くが、「仕事の終わりがわからない」と回答しています。通勤がないということは、仕事モードとプライベートモードを切り替える物理的なトリガーがないということです。

リモートワークの最大のリスクは「働きすぎ」です。通勤がない分だけ作業時間が増え、結果的にオフィス勤務より長時間労働になっているケースが多い。終業時刻を決めて、それを守ることが健康維持の最も基本的な条件です。

まとめ

リモートワークの体調不良は、環境と習慣を整えることで大部分が予防できます。椅子を変える、25分ごとに立つ、朝15分歩く、画面の明るさを調整する、退勤の儀式を作る。5つ全部を一度に始めるのは大変なので、まずは自分が最も不調を感じている部分から1つだけ取り入れてみてください。小さな変化の積み重ねが、半年後の体調を大きく変えます。