健康・ヘルスケア

AGAとは?薄毛の原因と治療の選択肢をわかりやすく解説

2026.02.22

シャンプーのときに抜け毛が増えた気がする。おでこが広くなったかもしれない。鏡を見るたびに、なんとなく気になる。そんな経験がある方は少なくないはずです。男性の薄毛の原因として最も多いのがAGA(男性型脱毛症)。日本人男性の約3人に1人が該当するとされています。この記事では、AGAの基礎知識から治療の選択肢まで、不安を煽ることなく冷静に情報を整理しました。

AGAとは何か

AGA(Androgenetic Alopecia)は、男性ホルモンと遺伝的な要因が組み合わさって起こる脱毛症です。日本語では「男性型脱毛症」と呼ばれます。思春期以降に発症し、額の生え際や頭頂部の髪が徐々に薄くなっていくのが特徴です。

AGAは病気というよりも、体質に近いものです。命に関わることはありませんが、見た目の変化が自信や日常生活に影響を与えることがあるため、正しい知識を持っておくことには意味があります。

AGAの原因とメカニズム

AGAの主な原因は、男性ホルモン「テストステロン」が体内の酵素「5αリダクターゼ」によって「DHT(ジヒドロテストステロン)」に変換されることです。このDHTが毛乳頭細胞に作用すると、髪の成長サイクル(ヘアサイクル)が短縮されます。

通常、髪の毛は2〜6年かけて成長しますが、AGAが進行すると成長期が数ヶ月〜1年程度にまで短くなります。その結果、髪が十分に太く長く育つ前に抜け落ちてしまい、細く短い毛(軟毛)が増えていきます。

AGAの発症には遺伝的な要素が大きく関わっています。特に母方の家系に薄毛の方がいる場合、リスクが高まるとされています。ただし、遺伝だけで決まるわけではなく、生活習慣やストレスも影響を及ぼす可能性が指摘されています。

AGAの進行パターン

AGAには大きく分けて3つの進行パターンがあります。「ハミルトン・ノーウッド分類」と呼ばれる国際的な基準で、自分の状態を把握する目安になります。

パターン特徴進行の傾向
M字型額の左右の生え際が後退する日本人男性に多いパターン。初期段階では気づきにくいことも
O字型頭頂部(つむじ周辺)から薄くなる自分では見えにくく、他人に指摘されて気づくケースが多い
U字型M字とO字が同時に進行する進行が進んだ段階で見られる。額から頭頂部にかけて広範囲に薄くなる

AGAは進行性の症状です。何もしなければ徐々に進行していきますが、進行のスピードには個人差があります。数年単位でゆっくり進む人もいれば、比較的早く変化が現れる人もいます。

AGAと他の脱毛症の違い

薄毛や抜け毛の原因はAGAだけではありません。正しい対処をするためには、AGAと他の脱毛症を区別することが重要です。

自己判断が難しい場合は、皮膚科やAGA専門のクリニックで診断を受けることをおすすめします。原因によって適切な対処法が異なるためです。

AGAの治療の選択肢

AGAには複数の治療法があります。それぞれの特徴を理解した上で、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

内服薬(飲み薬)

AGAの治療で最も一般的な方法です。主に「フィナステリド」と「デュタステリド」の2種類があり、どちらもDHTの生成を抑えることで脱毛の進行を遅らせる働きがあります。医師の処方が必要で、効果を実感するまでに通常3〜6ヶ月程度かかるとされています。副作用のリスクもあるため、医師と相談しながら服用することが前提です。

外用薬(塗り薬)

代表的なのが「ミノキシジル」を含む外用薬です。頭皮の血流を促進し、毛母細胞を活性化させることで発毛を促します。市販薬として薬局でも購入できるものがあり、治療のハードルが比較的低い選択肢です。内服薬と併用するケースも多く見られます。

オンライン診療

近年、AGAの診療をオンラインで受けられるサービスが増えています。自宅にいながらスマートフォンやパソコンで医師の診察を受け、処方薬を自宅に届けてもらえます。通院の手間や待ち時間がなく、対面で相談しにくいと感じる方にとっても利用しやすい仕組みです。

オンライン診療は便利な反面、初診から対応可能なサービスと、初回は対面診察が必要なサービスがあります。また、頭皮の状態を詳しく診る必要がある場合は、対面での診察が推奨されることもあります。

植毛

自分の後頭部や側頭部の毛髪を薄くなった部分に移植する方法です。AGAの影響を受けにくい部位の毛髪を使うため、移植した毛髪はその後も成長し続けることが期待できます。外科的な施術であるため費用は高額になりやすく、施術後のダウンタイムも考慮する必要があります。内服薬や外用薬で十分な効果が得られなかった場合の選択肢として検討されることが多いです。

治療法の比較

治療法主な目的費用の目安(月額)特徴
内服薬脱毛の進行抑制3,000〜10,000円程度処方箋が必要。長期服用が前提
外用薬発毛促進3,000〜8,000円程度市販品もあり。頭皮に直接塗布
オンライン診療通院負担の軽減3,000〜15,000円程度自宅で完結。薬は郵送
植毛毛髪の再建50〜200万円(総額)外科施術。一度で完了するケースが多い

※費用は目安であり、クリニックや治療内容によって異なります。AGA治療は基本的に自由診療(保険適用外)のため、全額自己負担となります。

日常生活でできること

治療と並行して、日常生活の中でできることもあります。これらは直接的にAGAを治すものではありませんが、頭皮環境を整え、治療の効果をサポートする意味があります。

いつ相談すべきか

AGAは早期に対処するほど選択肢が多くなります。以下のような変化を感じたら、一度専門の医療機関に相談してみることをおすすめします。

AGAの相談先としては、皮膚科、AGA専門クリニック、オンライン診療サービスなどがあります。無料カウンセリングを実施しているところも多いため、まずは話を聞いてみるだけでも構いません。治療を始めるかどうかは、情報を得た上でじっくり判断すれば大丈夫です。

まとめ

AGAは男性ホルモンと遺伝が関与する脱毛症で、日本人男性の約3人に1人に見られる、決して珍しくない症状です。進行性ではありますが、内服薬・外用薬・オンライン診療・植毛など、現在ではさまざまな治療の選択肢があります。大切なのは、正しい情報をもとに冷静に判断すること。不安を感じている方は、まずは信頼できる医療機関に相談してみてください。